• 更新日:2017年8月18日
  • 公開日:2017年3月25日


深川江戸資料館のこだわり その3。時間ごと、季節ごとに変わる演出


とにかくリアルさにこだわった深川江戸資料館なんですが、夜明けから日没までの時間経過まで演出として組み込まれているのがスゴイ。

夜が明ければ日が昇り館内全体が明るくなり、どこからか物売りの売り声が聞こえてきたり、長屋の屋根にいる猫が鳴いたり、火事があったのか火の見櫓の半鐘が鳴らされる音が響いたり……。音と光の演出で、まさに江戸の日常を体感できるわけです。

そして日没になれば館内は薄暗くなり、空には月が浮かびます。

夕暮れ時の堀割(深川江戸資料館 再現)
夕暮れ時の堀割。風情ある〜
犬の遠吠えなんかも聞こえてきます。

また、季節ごとにもあちこちの演出を変えているそう。

たとえば、正月には家々に正月飾りが飾られ、お雑煮が並ぶお雛様の季節には雛人形が家の中を華やかに彩り端午の節句には鯉のぼりや柏餅が飾られる……などなど。

お正月シーズンに行けば、今では見られない江戸時代のお正月飾りがたくさん楽しめます。

繭玉というお正月飾り(深川江戸資料館 再現)

これは「繭玉(まゆだま)」というお正月飾り。木の枝にカイコの繭をかたどった餅や団子をつけて神棚に飾りました。五穀豊穣や繭の豊作を祈願したそう。

江戸時代の鏡餅(深川江戸資料館 再現)

こっちは船宿に展示されていたものですが、なんと鏡餅なんです。餅が見えないほど立派な飾り。伊勢海老や裏白、御幣などのほか、一番目につくのは立派な昆布! 酒樽の上に飾られていました。

江戸時代のお雑煮(深川江戸資料館 再現)

お正月ということでお雑煮も。江戸のお雑煮はすまし汁に焼いた角餅、里芋、大根、青菜というシンプルなもの。

ほかにお正月限定の商売も登場。

江戸時代の凧(深川江戸資料館 再現)

みんな大好き凧揚げ凧を売る商人は元日から大忙しだったそうです。ちなみに、字だけの凧より絵凧の方が高い。

行事だけではありません。季節ごとに生活用品や八百屋に並ぶ野菜の種類も入れ替える念の入れよう。いったいなにが、深川江戸資料館をそこまでさせるのか。

江戸時代のコタツ(深川江戸資料館 再現)

冬ならコタツが登場しています。あと、「手あぶり」という簡易暖房器具とか。夏なら簾(すだれ)や風鈴、うちわなんかが登場するそう。

ほかにも館内に流れる物売りの声も季節ごとに変わるそうなので、いつ行っても楽しいですね。

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深川江戸資料館のこだわり その4。ガイドさんによる超絶ていねい案内


最後にこれが一番スゴイかもしれない。とにかく館内に数人いるボランティアガイドさんの案内がめちゃくちゃ丁寧。

混雑状況にもよりますが、運がよければほぼ“プライベートガイドさん”状態で案内してもらえます。どんな質問にも気軽に答えてくれますし、いろんな情報をゲットでき、より江戸体験を楽しめます。

外国人観光客の姿も結構あったんですが、さらりと英語対応もしていました。

以上、江戸の暮らしに触れて楽しめるこだわり過ぎの資料館・深川江戸資料館の紹介でした。

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