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レンガ造りのいかにも明治の西洋建築といった感じの建物の前方、大勢の人々が物珍しそうな視線を送る先にあるのは、噴水です。
噴水の下部には優雅に泳ぐ鯉らしき魚影も見えます。
ユニークなのが噴出部分のデザイン。
なにやら人がいますが、彼らは能の演目で知られる『猩々(しょうじょう)』。
猩々たちが取り囲むのは高さ3mもある陶製のツボで、その上部から水が噴き出しています。
なんとも和洋折衷な趣のある不思議な噴水です。
ちなみに、これは1881年(明治14年)に上野公園で開催された第二回内国勧業博覧会の風景で、明治政府が日本の近代化のために行った展覧会のひとつです。
噴水を眺める人々の服装からも文明開化の香りがします。