• 更新日:2017年5月5日
  • 公開日:2016年2月27日


歴代将軍はどんなことを自由時間にしていたのか?


余談ですが、ここでちょっと歴代将軍の趣味のお話を。一体、将軍たちは自由時間にどんなことをしていたのでしょうか。

たとえば、3代将軍・家光

徳川家光の肖像画

将軍就任早々に大名たちの前で「余は生まれながらの将軍である!」と宣言したことで有名。武の棟梁として、剣術の腕前は柳生新陰流の免許を受けたほど。

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そんな絶対将軍が自由時間に描いたであろう絵がこれ。

『枯木梟図』
(『枯木梟図』)
フクロウ。

なんかかわいい。マンガっぽい。家光がどんな顔してこれを描いていたのが気になる。

お次は5代将軍・綱吉

徳川綱吉の肖像画

なにかと評判の悪い「生類憐みの令」をつくり“犬公方”とあだ名された将軍です。綱吉はとにかく学問が大好きでした。あと、能も大好きで自分でも舞って大名たちに披露したらしいです。

また、書画をよくし、自分の作品を大名にあげ、もらった大名も家宝としたそう。

徳川綱吉の書

これは綱吉の書。書かれている文字は「明徳を懐ふ」つまり「正しく公明な徳を心がける」。いかにも儒学大好きな綱吉らしい言葉選び。

お次は8代将軍・吉宗

徳川吉宗の肖像画

時代劇でもおなじみ“暴れん坊将軍”です。多趣味な将軍で、武芸を愛し、よく鷹狩にも出かけたほか、狩野派の絵師に絵画を学んだり、洋書を取り寄せて読んだりしたそうで、まさに文武両道のお手本のような人です。

元亨療馬集(げんこうりゅうばしゅう)

これは『元亨療馬集(げんこうりゅうばしゅう)』という16世紀の中国の書物で、中国獣医学を代表する名著といわれるものです。

吉宗は大の馬好きで、馬術や馬の飼育にも高い関心を持っていました。なので、わざわざこの本を中国から取り寄せたんだとか。将軍の特権を活用して海外の最新情報を集めていたんですね。

お次は吉宗の孫、10代将軍・家治(いえはる)。

徳川家治の肖像画

祖父・吉宗の期待を一身に受け、幼い頃から帝王学を叩き込まれ将来を嘱望されながらも、いろいろあって政治の一切を側近・田沼意次(おきつぐ)に任せ、自分は趣味の世界に没頭した人物です。

家治がどんなことを趣味にしていたかといいますと、祖父・吉宗と同じく鷹狩りをはじめ、得意だった書画、でもなにより愛したのが将棋でした。

元亨療馬集(げんこうりゅうばしゅう)
(「剣片喰(けんかたばみ)紋蒔絵将棋盤」)
将軍家のものではありませんが、江戸時代につくられた将棋盤と駒。大名家の婚礼調度品なので、豪華な蒔絵が施されています。写真引用元:大阪商業大学 商業史博物館

家治将棋の腕前は現在のアマ高段者レベルだったともいわれ、図式集『将棋攻格』も著しています。

最後に14代将軍・家茂(いえもち)。

徳川家茂の肖像画

幕末の荒波にもまれ、若くして他界した将軍です。

ストレスフルな幕末における家茂の趣味がこちら。

徳川家茂はスイーツが大好きだった

スイーツ食べること

カステラ、ようかん、もなか、金平糖……などなど、とにかく大の甘党で、甘いものを食べまくりでした。結果、虫歯だらけで30本も虫歯があったとも。

御台所の和宮(かずのみや)とは仲良し夫婦だったので、自由時間には仲良く一緒におやつを食べていたのかも?なんて、ほっこりする想像もしてしまいます。

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