冬のおでかけの必需品、携帯カイロも江戸時代にすでにあった!?


服に貼るタイプや靴に入れるタイプなど携帯カイロも多種多様あり、現代人の冷えた手足を外出時にも温めてくれています。じつは江戸時代にもカイロのように外出時に持ち歩けるあったかグッズがありました。それがこちら。

江戸時代のカイロ「温石(おんじゃく)」

「ただの石じゃん!」とお思いになるのはごもっとも。なにせ石ですから。しかし、ただの石ではありません。「温石」です。「おんじゃく」と読みます。これが昔のカイロなのです。

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使い方は超シンプル。この石を火やお湯などで温め、布などでくるみ懐に入れるだけ。ちなみに、写真は福井県一乗谷で出土した戦国時代の温石で、大きさは12.5cm。穴が開いているのは、温める時に直接石を触るとヤケドするのでこの穴にヒモや棒などを通したのではないかといわれています。

温石もかなり古くから使われていたようでなんと、平安時代末期頃にはあったとか。

ほかにも江戸時代前期の元禄期(1688~1704)に誕生したといわれる携帯あったかアイテムがこれ。

灰式懐炉(カイロ)

灰式懐炉(カイロ)です。

写真は江戸時代のものではありませんが、江戸時代と同様のつくりのものが今でも入手できます。300年以上現役を続けるスゴイやつです。写真をご覧ください。

ケースの真ん中に紙で包まれたものがあります。このなかには「懐炉灰」と呼ばれる灰が入っているのですが、その材料は木炭の粉末にナスの茎や桐などの灰を混ぜたもの。

ナスの茎や桐などの灰には燃焼時間を持続する効果があるのだとか。で、この懐炉灰に火をつけ、コンパクトな金属ケースに入れ使用しました。

忘れちゃいけない暖房の元祖・囲炉裏


さてさて、ここまで便利な室内用暖房器具と携帯用あったかアイテムを見てきましたが、都市部以外の郊外や農村ではやはり囲炉裏が暖房のメインでした。


『外と内姿八景』「桟橋の秋月 九あけの妓はん」(歌川広重 画)
((『外と内姿八景』「桟橋の秋月 九あけの妓はん」歌川広重 画)
もともと囲炉裏は調理場として機能していましたが、江戸時代になると調理場が独立、囲炉裏は暖を取る場所へと役割を変えました。薪を燃料に盛大に炎を上げる囲炉裏は、部屋を広く温めてくれる半面、煙たいのが玉にキズでした。

そして、最も原始的な暖の取り方といえば、やはりこれでしょう。

明治時代、布団を重ね着をする女性

そう、重ね着
着物やどてら、布団をひたすら重ね着して寒さをしのぐのです。写真は明治時代のものですが、めちゃくちゃ布団を重ねてます。重たくないのでしょうか……。

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