あの有名絵師も名古屋で見世物を開催していた!?
江戸時代が生んだ世界に誇る天才絵師も、筆をもって見世物興行を行ったことがありました。
その人物とは、
葛飾北斎。
1817年(文化14年)、尾張の見世物のメッカ・大須。
名古屋に滞在していた北斎は、120畳敷きの巨大な紙に即興で達磨を描くという途方もないパフォーマンスを行うと予告します。
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この奇想天外な見世物を告知するポスター(引札)があちこちに貼られ、開催前から大注目を集めました。
さて、当日の会場は大勢の見物客であふれかえります。
北斎は袴姿にたすき掛けで会場に現れると、用意した3種類の筆を使い分け即興で巨大ダルマを描いていきました。昼頃から描き始め、描き終った頃には夕方になっていたそう。天才絵師による、この仰天パフォーマンスは話題騒然、大評判になったそうです。
巨大達磨の絵そのものは残念ながら戦災でなくなってしまい、今では先ほどの引札だけが残っています。
ちなみに、2011年の北斎展にて同サイズで再現され話題となりました。
タイムトラベルできるものなら江戸時代の見世物に足を運んでみたいものですね。