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古代日本では男性はみんな刺青をしていた!?
日本における刺青の歴史は古く、縄文~弥生時代には盛んに刺青が行われてました。古代日本について書いた中国の歴史書『魏志倭人伝』には、女王・卑弥呼が君臨した邪馬台国の男性は誰もがみな体はもちろん顔にまで刺青を施していたと書かれています。
縄文・弥生時代の遺跡から発掘される土偶からも、当時の刺青文化をしのぶことができます。
ちなみに、当時の刺青はファッションではなく、魔除け・呪術的な意味合いのものだったそう。
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奈良時代以降、中国から伝来した儒教の影響もあり刺青文化はすっかり廃れてしまうわけですが、一部では刺青文化が消えずに残りました。
たとえば、蝦夷地(現・北海道)に住んでいたアイヌの人々。
アイヌの刺青は精霊信仰と密接な関係にあり、独特の美しい文様が特徴です。特に、年頃の女性がする口の周りの刺青は有名で、人気漫画『ゴールデンカムイ』に登場するヒロインの祖母もしてますね。
また、琉球(現・沖縄県)の人々もユニークな刺青文化「ハジチ(針突)」を持っていました。これは女性のみに行われるもので手の甲や指に刺青を施しました。魔除け、死後の世界への手形、成人儀礼、美しさの象徴……などさまざまな意味があったそうです。
さらに、儒教と対立関係にあった密教の僧侶のなかにも刺青をしていた者がいて、書寫山圓教寺を開いた性空(しょうくう)というお坊さんは、胸に「阿弥陀仏」の刺青があったとも。ファンキー!
一説に、戦国時代には、雑兵らが指に自分の名前や住所を刺青していたともいわれています。野垂れ死にしても誰だかわかるようにということなのですが、いま彫るんだったらマイナンバーですね、わかります。
漁民の間でも魔除け的な意味合いとID的役割のため刺青が行われていたとか。
とまぁ、刺青文化は一部の人々によって細々と受け継がれていきましたが、表舞台にあがるのは江戸時代まで待たねばなりませんでした。長い冬の時代があったわけです。