次も本当に虎だってば。
猫あるある行動(でも虎です)
天に向かってスッと伸びる竹に身体をくねらせ頭をこすりつけているのは大きな猫・・・じゃなくて、虎ね、虎。一心不乱にスリスリしている表情がとても愛おしい。への字口がたまらない。
画賛の「虎嘯風生」は「虎が吠えると風が生じる」という意味ですが、この虎が吠えて生じる風はとても優しそうです。
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次は日本画でおなじみのテーマで虎登場。
かわいすぎる『龍虎図』
日本画のテーマとしておなじみの龍と虎。さまざまな絵師たちがすばらしく迫力のある『龍虎図』を描いてきましたが、かつてこれほどまでにゆるい『龍虎図』があったでしょうか。『龍虎図』のイメージを完全破壊するオリジナリティに感服。でもやっぱり虎じゃなくて、どう見ても猫だ。昼寝をする猫です。虎に目を奪われがちですが、龍もかなりのインパクト。目がキュートだぞ。
動物つながりで。
これなんだ?
問題です。これは一体なんでしょうか?
答えは・・・蛙でした〜。
けして人面岩じゃない。
それにしても個性的な蛙くん。ふてぶてしいのか、キモかわいいのか、ちょっと妖怪じみています。
ゆるキャラ的な蛙の絵ですが、実はこの絵にも深い意味が隠されています。画賛に「坐禅して人か佛になるならハ」とあるように、仙厓和尚は座禅蛙を通して「座禅という修行の形式にばかり捉われていると悟りにはたどり着けないよ」と修行僧たちに警鐘を鳴らしているのだとか。
仙厓和尚は蛙がお好き。
蛙部隊、整列!
こちらの蛙は数で勝負。難しい表情(かお)した蛙たちがズラ〜っと整列しています。その視線の先にはなにがあるんでしょう? 案外、おいしそうなハエがとまっていたりして。
こちらの絵も先ほどの妖怪蛙と同じく、実は意味深で、画賛には「座禅して人ハ仏になると云 我れハかへるの子ハかへる也」とあります。やはり座禅修行への心構えと悟りの難しさが説かれているそうです。
次は海産物シリーズ。
単なるダジャレ
おいしいフグは今も昔も日本人の大好物。江戸時代にはフグの毒で命を落とす人もたくさんいましたが、それでも人々はフグを食べることをやめませんでした。
恐るべし、フグの味力。フグは「福」に通じることから縁起物とされ、仙厓和尚も丸々太っておいしそうなフグの横に「福の神」と大書してます。仙厓和尚もフグ好きだったんでしょうかね。
次は8本足のアイツ。
唯一のカラー作品
元気なタコさんが手招きしているかのようです。おーい、こっちだぞーい。このタコは、あんまりゆるくない。むしろ、すごくリアル系。ちなみに、仙厓和尚の作品はほとんどがモノクロの水墨画で、このタコは唯一の彩色画といわれています。
次は博多版“タマちゃん”。
どうしてこうなった
ある日、近くの海岸にトドがやってきたと聞きつけ、好奇心旺盛な仙厓和尚は「わしも見たい!」と見に行きました。そして描いたのがこれ。多摩川の“タマちゃん”はアザラシでしたが、これはトドです。
でも、トドってこんなでしたっけ? なんかパイナップルみたいにも見えます。とにかくお尻のところがどうなってんでしょう。ま、つぶらな瞳がかわいいから細かいことは気にしない、気にしない。
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