これが江戸時代!? ゆるカワすぎる仙厓(せんがい)和尚の作品に思わずニンマリする

  • 更新日:2017年8月18日
  • 公開日:2016年12月23日

「かわいい江戸絵画」が注目を集める昨今、禅僧・仙厓義梵(せんがいぎぼん)の画も唯一無二のユーモラス&抜群のカワイさで展覧会でも大人気。今回はそんな仙厓和尚の作品をたっぷりご紹介します。

裸ん坊の子どもと紙袋を被ったネコ(『猫に紙袋図』 仙厓義梵 画)
裸ん坊の子どもと隣にいる謎の生き物は、紙袋を被ったネコ。子どもが被せたのか、ネコが自分で入っちゃったのか、とにかく紙袋ネコに子どもは大はしゃぎ。無邪気!「見んか 見んか」という文字があり禅画としての意味は難解だそうですが、とにかく笑っちゃう作品(『猫に紙袋図』)
仙厓和尚のプロフィールはのちほどご紹介するとして、まずは、思わずほほが緩んじゃう仙厓ワールドをご覧ください。

ふわぁ〜、いい天気だなぁ

布袋さま(『布袋画賛』 仙厓義梵 画)
『布袋画賛』
七福神メンバーでおなじみ布袋さま。ぽっちゃり体型の布袋さまは、もともとカワイイ要素満載なのですが、仙厓の布袋さまはカワイさレベルがケタはずれ。

このひょうたんみたいなボディ。この丸っこい手足。一緒に大あくびして日頃のストレスを忘れたくなります。

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次も布袋さま。

ぽよんぽよん

布袋さま2(『布袋画賛』 仙厓義梵 画)
『布袋画賛』
先ほどの布袋さまよりもっと丸い。こんなにカワイイ青ひげのおじさん見たことない。大きな袋をトランポリン代わりにして遊んでいるようにも見えます。

またまた布袋さま。

圧倒的幸福感っ!!

布袋さま(『欠伸布袋図』 仙厓義梵 画)
『欠伸布袋図』
仙厓和尚には「布袋さま=アクビ」みたいなイメージがあったんでしょうか。アクビしている布袋図がたくさんありますが、どれもちょっとずつ趣が違って選びがたい魅力があります。この布袋さまは、もはやとろけそうです。触ったらビーズクッション並みに柔らかそうです。とにかく幸せそう。

「布袋さま+子ども」も仙厓和尚の大好きなテーマ。

わーい、わーい

布袋さまと子ども(『指月布袋画賛』 仙厓義梵 画)
『指月布袋画賛』
仙厓和尚の代表作のひとつである“超癒し系”禅画。子どものプリッとしたお尻に目を奪われますが、専門家曰く「この絶妙なラインを描くのはかなり難しい」のだそう。紙の外側に見えるのであろう満月を指さし、「を月様いくつ、十三七つ」と子守唄を歌う布袋さまと、隣ではしゃぐ子どもの姿がなんとも温かい気持ちになる作品です。

が、じつは深い意味が込められています。

禅において満月は悟りの象徴だそうで、その満月を指さす布袋さまは「お坊さんが目指す悟りはあんなに遠くにあり、悟りは簡単にたどり着けるものではないのだよ」と見る者に語りかけているのだとか。

こちらも布袋さま+プリケツ子ども。

プリケツがすぎる

布袋さまと子ども(『指月布袋図』 仙厓義梵 画)
『指月布袋図』
先ほどと同じく禅のテーマ「指月布袋」を描いたもの。

夜空にポッカリと浮かぶ満月を指さし「あの月が落ちたなら誰にやろふかい」と子どもたちにいっています。「お月さま、取って、取って〜」という無邪気な声が聞こえてきそうなすっぽんぽんの子どもたちがなんとも可愛い。手なんてデフォルメしすぎてカニみたいになってる。禅の深意を知らなくても、誰もが幸せ気分になること間違いなしです。

こんな感じでめちゃくちゃ愛くるしい布袋さまをたくさん描いた仙厓和尚ですが、こちらのようなタッチの布袋さまもあります。


仙厓和尚が描いたリアルタッチの布袋さま

とても同じ人が描いたとは思えない。描こうと思えば精密タッチだってお手のものなのですね。好みではありますが、絶対にゆるカワタッチのほうがいいぞ。

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カテゴリ:芸術・文化

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