大晦日といえば借金取り立て!大掃除後に胴上げ!江戸時代の年末風物詩を紹介

  このエントリーをはてなブックマークに追加


江戸時代の門松は現代のものと全然違った!


お正月飾りの準備も忘れてはいけません。現代でも年末ともなればデパートなどには立派な門松が飾られますよね。マンション用のリビングに置くことができるミニ門松なんかも売られています。

さて、門松といえば我々がイメージするのはこんな感じ。

門松

はいはい、あるある。

ところが江戸時代の江戸で見られた門松はだいぶ様相が違います。こんなの。





江戸時代の門松(深川江戸資料館)
画像引用元
なにこれ、めちゃくちゃ大きいんですけど

「門松」といいながらメインは笹竹だし。


イメージする門松とは完全に別物ですが、これが江戸時代の門松。葉を繁らせた笹竹を何本がまとめ、その下に松をぐるりと巻きつけ、さらに薪を束ねたものが土台となっています。

ちなみに、写真は深川江戸資料館で再現された裕福な商家の門松で、門松の高さは財力を示すといわれ、天まで届くような門松はステータスだったのだとか。出入りの鳶職が門松を立てたそうです。

江戸時代の門松づくり(『大晦日曙草紙』より)
イケメン職人が門松づくりの真っ最中(『大晦日曙草紙』より)
なお、門松の飾り方などは地域によってかなり差があり、江戸時代の門松がみんなこんな感じではなかったのでご注意を。

ここで門松の歴史について少し。

これが門松の歴史だ!

門松の歴史は古く、その源流は平安時代にまでさかのぼるそう。常緑樹である松は「祀る」にも通じることから、古来、神様が宿る神聖な樹木とされ、歳神様を家に迎えるための依り代として門松を飾るようになったとも(諸説あり)。平安時代の貴族の遊びに「小松引き」というのがありました。これは正月初めの「子(ね)の日」に野山へ行って子松を根ごと引き抜き、長寿を願ってそれを愛でるというもの。これが時代とともに姿を変え、今の門松につながるといわれています。

前述したように12月13日は煤払い、いわゆる「大掃除の日」だったわけですが、13日には山に門松用の松を採りに行く、という重要な仕事もありました。

『東都歳事記』より「歳暮交加図」部分
『東都歳事記』より「歳暮交加図」部分
山から採ってきたのでしょうか。たくさんの松を背に乗せた馬を行商人がひいています。

現代でも門松を飾り始める時期は12月13日頃からといわれていますが、これは江戸時代の風習に由来しているんですね。ちなみに、餅つきと同じく“苦”に通じる29日と一夜飾りになる大晦日に門松を飾るのは避けるのがよいとされました。

ちなみに、吉原では松飾りを立てるのは12月25日、江戸城大奥でしめ飾りを飾るのは12月28日。場所によってバラつきはあったようです。

また、現代でも正月に飾る人も多いしめ飾りなども江戸時代にはあり、年末ともなれば歳の市などでたくさんのしめ飾りが売られました。しめ飾りは、歳神様をお迎えする清浄な場所を示す、災いなどが家に入らないようにする魔除け、などの役割があるんだとか。へ〜。

江戸時代、しめ飾りや注連縄(しめなわ)を売る店(『大晦日曙草紙』より 歌川国貞 画)
バラエティ豊かなしめ飾りや注連縄(しめなわ)を売る店。小さな子どももワクワクしながら見つめています(『大晦日曙草紙』より 歌川国貞 画)

店先で正月飾りする江戸時代の男性(鈴木春信 画)
2人の男性が店先で正月飾りをしています。画像右には立派な門松も(鈴木春信 画)


  このエントリーをはてなブックマークに追加

江戸のおもしろトリビアを配信中

江戸ブログ 最新記事

【250年前のアイドル】笠森お仙が人気絶頂のなか突然消えた理由とは?
江戸時代に江戸中の男性を夢中にさせた女性がいました。その名は「お仙」。現代のトップアイドル顔負けの人気を誇ったお仙とはどんな女性だったのかご紹介します。
2017-01-22 13:30:47
アイデア豊富! 有名絵師たちの春画が時代を先取りしすぎている【64作品】
北斎や歌麿など世界的絵師たちも手がけた春画。近年では展覧会も大盛況ですが、なかには時代を先取りする驚くような作品も。今回は淫靡なれど美しく、そしてちょっと笑えるカオスな春画を多数ご紹介します。
2017-01-20 12:05:32
目指せ大奥、玉の輿! 江戸時代の女の子の忙しすぎる1日とは?【早朝から寺子屋】
ピアノのレッスンに英語教室、ダンスや塾と現代っ子は小さい頃からとっても大忙し。しかし、江戸時代にも現代っ子を上回るような超多忙な女の子たちがいたのです。
2017-01-17 12:18:22
一人鍋が定番! 江戸時代の冬の食事は現代とちょっと違っていた フグは庶民向け
寒い冬にこそおいしくなる温かい冬の食事。おでん、すき焼き、フグ、焼き芋...。今も見るけど、ちょっと違う江戸時代の冬の食事を紹介!
2017-01-15 14:52:57
ミニ氷河期だった江戸時代 庶民はどんな服装で冬の寒さをしのいだのか?
地球全体がミニ氷河期だった江戸時代。現代のような温かいコートやダウン、ヒートテックなどないなかで、人々はどのような服装で冬の寒さをしのいだのでしょうか?
2017-01-14 13:19:19
【食べないおせち料理】江戸時代の正月の常識が現代とだいぶ違う【お年玉はお餅】
現代のお正月といえば、初詣に行って、あけおめメールを送り合って、初売りで福袋をゲットしてといった感じですが、江戸時代の人々はどのようにお正月を過ごしていたのでしょうか?
2016-12-30 17:00:20
これが江戸時代!? ゆるカワすぎる仙厓(せんがい)和尚の作品に思わずニンマリする
「かわいい江戸絵画」が注目を集める昨今、禅僧・仙厓義梵(せんがいぎぼん)の画も唯一無二のユーモラス&抜群のカワイさで展覧会でも大人気。今回はそんな仙厓和尚の作品をたっぷりご紹介します。
2016-12-23 16:10:05
忍者が鈴虫の養殖!? 意外に貧乏だった武士たちの驚きの内職とは?
封建社会だった江戸時代。支配階級にあった武士は労働とは無縁...だったわけでもなく。生きるために働かねばならなかった下級武士たちの驚きの内職事情をご紹介。
2016-12-16 19:24:11
【DSもスマホもないけど】江戸時代の子どもの遊びがバラエティ豊かで楽しくなる
カードゲームにニンテンドーDS、スマホ、キックボードなど、現代の子どもたちの周りには多様なおもちゃがあります。それらがなかった江戸時代、子どもたちは何をして遊んでいたのでしょうか。かわいらしい浮世絵とともにまとめてみました。
2016-12-15 12:58:15
【写真あり】江戸時代の刺青を徹底紹介!罪人に彫られた入墨刑が恥ずかし過ぎる
刺青(いれずみ)というと“アウトロー”のイメージがあり、近年、温泉やプールでは入場禁止になることも。また、就職や婚活の障害になることもあり賛否両論を巻き起こしたりします。では、江戸時代の刺青文化はどのようなものだったのでしょうか?
2016-12-14 11:28:20

あわせて読みたい 戦国・幕末記事

大河ドラマ『真田丸』のキャストと実際の肖像画を比べてみた
戦国関連の記事2016年大河の真田丸。人気脚本家・三谷幸喜が描く戦国時代。注目のキャストと現代に残る肖像画を並べてまとめています。
2015/01/10 17:04:00
【あさが来た】2015年 もっとも人気だった幕末人物は? 303人中ベスト10を発表【花燃ゆ】
幕末関連の記事2015年は朝ドラと大河ドラマがともに幕末を取り上げました。日本最大の幕末サイト『幕末ガイド』に登録された303名のうち、アクセス順にベスト10を紹介します。
2015/12/31 13:45:00
2015年 幕末の人気記事ランキング! 1位は納得のあの人物
幕末関連の記事2015年の幕末記事のなかで、もっとも人気を集めたのは?10位から1位までランキングで紹介します!
2015/12/20 19:52:00
【猫好き浮世絵師】天才・歌川国芳が描いたネコたちがおもしろ可愛い【猫づくし】
幕末関連の記事いまから150年以上前、江戸時代末期に活躍した歌川国芳という絵師がいました。国芳は類まれなるデザイン力とユニークな発想の持ち主で、美人画や妖怪画など幅広いジャンルの作品を数多く生み出しました。そんな彼が最も好きだったのが"猫"。猫が死んだ時は寺に葬り仏壇まで作ったそうです。そんな歌川国芳が描いた、ユーモアと愛に溢れた"猫浮世絵"の数々をご紹介します!
2015/11/08 14:29:00
【実話】荒木村重は謀反の後、意外な人生を送っていた【軍師官兵衛で人気】
戦国関連の記事織田VS毛利が本格化して、盛り上がりをみせるNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』。なかでも、ひときわ注目を浴びているのが荒木村重。織田信長に反旗をひるがえしたのは有名だけど、その後の人生は意外なほど知られていません。今回は荒木村重の謀反の"その後"を紹介します。
2014/09/15 7:27:22

日本の歴史をもっと身近に。

戦国ガイド
戦国時代の大名・武将の名言や画、子孫など
戦国記事のみ掲載している特集ブログ
【おすすめ】戦国時代の家紋を一挙紹介
江戸ガイド
江戸時代の将軍/大名/文化人の名言や画、子孫など
★いまココ★ 江戸時代をもっと楽しめる特集ブログ
幕末ガイド
日本最大級の幕末サイト!
幕末をもっと楽しめる特集ブログ
明治ガイド
明治時代のみを扱ったレアなサイト
【おすすめ】明治の著名人が残した名言
大正ガイド
どこか懐かしく新しい時代、大正を知ろう!
【おすすめ】芥川龍之介、竹久夢二、宮沢賢治など大正の偉人を一挙紹介
昭和ガイド
昭和の芸能人やスポーツ選手、芸術家の名言や子孫など
【おすすめ】昭和の有名人が残した心に残る名言。その数、1,000以上
コメント

コメント

  1. 江戸時代、12月13日は大掃除の日と決まっていました。そして大掃除が終わると胴上げをするという謎の風習が(画像あり)。また、江戸時代の大晦日といえば借金取りVS債務者のバトルなのですが、その理由も紹介します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

トラックバックURL