近年話題の調味料「煎酒(いりざけ)」で味わう江戸の刺身


「お刺身にはなにをつけますか?」と質問されたら、だいたいの人は「しょうゆ」と答えるんじゃないでしょうか? この「お刺身にしょうゆ」という食べ方が一般化するのは江戸時代も後半になってからで、それまでは辛子酢、山椒味噌酢、酢味噌などさまざまな調味料が刺身ごとに使い分けられていました。

赤身の刺身を大皿に盛る女性(『浮世五色合』「赤」三代歌川豊国 画)
赤身の刺身を女性が大皿に盛ろうとしているところ。現代人が大好きなマグロだが、江戸時代には不人気だったそう(『浮世五色合』「赤」三代歌川豊国 画)
そして江戸時代に登場し、近年注目を集める調味料「煎酒」。これは、酒に梅干と鰹節を入れ、とろみがつくまで煮詰め、それを濾したもので、江戸時代の刺身には欠かせませんでした。今回のコラボメニューでは刺身をその煎酒で食すことができるのです。

刺身を煎酒で食す
刺身を煎酒で食す。個人的に前々から煎酒には興味津々だったため、一番興奮したメニュー
煎酒初体験の感想をまず述べますと「すごく美味しい」「現代人も絶対好きなやつ」。

煎酒そのものの味は、梅干の酸味と鰹節の風味がほのかに香るとろみのあるタレ、という感じで、これが白身魚のお刺身のあっさりとした味わいとベストマッチ。ぶっちゃけ、しょうゆよりおいしい。

煎酒レシピもさまざま公開されているのでこれも自作してみようと思いました。最近ではネット販売もされているので、気になる方はぜひお試しを。

さぁ、最後の締めはスイーツです。

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かの千利休も愛した伝統スイーツは現代にも通用する美味しさ


男女問わず人々を虜にするスイーツ。それは江戸時代も同じだったようで、砂糖が普及する江戸時代にはさまざまな菓子が人々の口を喜ばせました。

うさぎの団子屋さんと団子を食べるうさぎ(『道外十二支』「卯のだんごや」歌川国芳 画)
うさぎの団子屋さんと、そこで買った団子を食べるおしゃれなうさぎ。夜空にはまん丸お月さま(『道外十二支』「卯のだんごや」歌川国芳 画)
「北斎ランチ」で提供されたスイーツは、「麩の焼(ふのやき)」というちょっと耳慣れないもの。どんなものかというとこんな感じ。

江戸時代のスイーツ「麩の焼(ふのやき)」
江戸時代のスイーツ「麩の焼(ふのやき)」
ざっくり説明するなら、モッチモチな和風クレープ。なかには味噌あんと刻んだクルミが巻いてあり、クセになる感じの味でいくらでも食べられそう。

どうやって作るかといいますと、水で溶いた小麦粉を薄く焼き、味噌あんを塗ってくるくる巻く、というシンプルな方法。味噌あんの代わりに山椒味噌、ケシなどを入れることもあったとか。

この麩の焼をこよなく愛したのが、茶の湯の第一人者として知られる千利休です。

千利休の肖像画

利休は数多くの茶会を催しましたが、その多くで麩の焼を茶菓子として出したのだとか。よほど好きだったんですかねぇ。そんなことに思いを馳せながら食べると感慨もひとしおです。

いかがだったでしょうか?江戸時代の料理を実際に食べられる機会はなかなかないので、この機会に企画展と合わせてぜひ!ただし企画展もコラボメニューも2019年1月20日(日)までなのでお早めに!!

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