江戸の事件・出来事
1775年0月0日
恋川春町が『金々先生栄花夢』を刊行し、新ジャンル「黄表紙」が確立される
和暦では安永4年。恋川春町の自作自画の『金々先生栄花夢』では、それまでにない当世風俗を描いた知的で諧謔のきいた大人向けの読み物として人気を博すことになる。
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深く関わっている人物/人物
あの出来事の中心にいた人物たち
恋川春町
こいかわはるまち
江戸時代中期の戯作者、浮世絵師。本名は倉橋格(いたる)。幼名は亀之助、通称は隼人のち寿平、号はほかに寿山人、寿亭、春町坊。狂歌での名は「酒上不埒(さけのうえのふらち)」。「春町」のペンネームは藩邸があった江戸小石川春日町をもじったもの。 春町は武家の出身であり、父は紀州徳川家附家老・安藤帯刀の家臣である桑島勝義。春町は駿河国小島藩士となり藩主・松平昌信に仕え、右筆見習、小納戸格、刀番などを務めた。昌信から信義に藩主が変わるとさらに出世し、藩政の中枢に参与するまでに。その一方、浮世絵を鳥山石燕に学び、1775年(安永4)には自作自画の『金々先生栄花夢』を刊行、それまでにない当世風俗を描いた... 続きを読む
十返舎一九
じっぺんしゃいっく
江戸時代後期に活躍した戯作者、浮世絵師。弥次さん喜多さんコンビでおなじみの滑稽本『東海道中膝栗毛』の作者として広く知られる。本名は重田貞一、通称は与七、別号に十偏斎や酔斎など。武士の子といわれる。駿河国府中で生まれ、のち江戸へ出て武家奉公し、19歳の時に大坂へ居を移し大坂町奉行・小田切直年に仕えた。その後、浪人となり「近松余七」の名で浄瑠璃『木下蔭狭間合戦』に合作者として参加、戯作者としての道を歩み始める。再び江戸へ戻ると、敏腕プロデューサーで版元の蔦屋重三郎に寄食しつつ、黄表紙や洒落本などを書く。1802年(享和2)、滑稽本『東海道中膝栗毛』を刊行、これが大ヒットし、以降、1822年(... 続きを読む
山東京伝
さんとうきょうでん
江戸時代後期に活躍した戯作者、浮世絵師。本名は岩瀬醒(さむる)。初名は田臧(のぶよし)、幼名は甚太郎、通称は京屋伝蔵または田蔵。号は京伝のほかに、山東庵、山東窟、山東軒、珊洞散士、鼯鼠翁、臍下逸人、洛橋陳人、甘谷、菊亭、菊軒、菊花亭。狂歌での号は身軽折輔。江戸は深川で質屋を営む岩瀬伝左衛門の長男として生まれる。弟はのちに山東京山の名で合巻作者として活躍した。京伝は若い頃から遊び人で、のち、遊女を妻として迎えている。14歳の時に浮世絵師・北尾重政に浮世絵を学び、以後、「北尾政演(まさのぶ)」の名で戯作・狂言本などに挿絵を描くように。黄表紙『御存商売物(ごぞんじしょうばいもの)』『江戸生艶気... 続きを読む
蔦屋重三郎
つたやじゅうざぶろう
江戸時代中期の版元、プロデューサー。通称は「蔦重」。黄表紙・洒落本の山東京伝や朋誠堂喜三二、浮世絵の喜多川歌麿や写楽などを世に送り出したことで有名。父親は江戸の吉原遊郭で働いていたといわれ、蔦重も吉原で生まれた。1773年、吉原大門の前に書店を開業、その後、人気作家・朋誠堂喜三二の黄表紙を出版したのを皮切りに出版業を拡大、次々にヒット作を生み出し、やがて一流版元の並ぶ日本橋へ進出するなど大成功を収めた。しかし、老中・松平定信による寛政の改革で娯楽産業が厳しい取締りを受け、人気作家・山東京伝も作品が摘発され処罰を受けた。京伝をプロデュースしていた蔦重も処罰され、財産の半分を没収されるという... 続きを読む
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朋誠堂喜三二
ほうせいどうきさんじ
江戸時代中期の戯作者。本名は平沢常富で出羽国久保田藩士、江戸留守居役。通称は平角(平格)、号は愛洲、狂歌師としての名は「手柄岡持」、俳号は「雨後庵月成」など多数の号やペンネームを持っていた。江戸の武士・西村久義を父に持ち、久保田藩士・平沢家の養子となる。のち久保田藩の江戸留守居役に。若い頃から「宝暦の色男」を自称するほどの遊び人で、留守居役の仕事のかたわら、親友でもある作家・恋川春町が生み出した「黄表紙」のジャンルで多くのヒット作を生み、春町とともに流行作家としても活躍した。また、狂歌ブームの時代だったこともあり「手柄岡持」「楽貧王」の名で狂歌師としても活動した。しかし、1788年(天明... 続きを読む
式亭三馬
しきていさんば
江戸時代後期の作家、浮世絵師。古本屋や薬屋も営んだ。代表作である滑稽本『浮世風呂』『浮世床』などで知られる。本名は菊池泰輔、通称は西宮太助、戯号は四季山人、本町庵、遊戯堂、洒落斎など多数。父は江戸は浅草で版木師をしていた菊池茂兵衛。三馬は幼い頃から書に親しみ、8歳から16歳まで本屋に住み込み奉公をした。やがて戯作者の道へ進み、18歳の時に黄表紙『天道浮世出星操』などを出版し作家デビュー。以降、黄表紙をはじめ洒落本、滑稽本、読本など幅広いジャンルの作品を書き、人気作家となった。特に大ヒット作となった『浮世風呂』など江戸庶民の日常とリアルな会話を描いた滑稽本は人気が高かった。執筆活動のかたわ... 続きを読む
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- 1775年00月00日 恋川春町が『金々先生栄花夢』を刊行し、新ジャンル「黄表紙」が確立される
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