• 更新日:2017年5月5日
  • 公開日:2016年2月21日


ライターがない江戸時代の火の起こし方


蝋燭の登場についてご紹介する前に、江戸時代の火の起こし方について。

今はライターなどがありますが、江戸時代にはありません。古来、日本では火を起こす方法として次の2種類がありました。

  • 木などをすり合わせて摩擦熱で火をつくる「摩擦式」…
  • 石に金属を打ちつけた時に発生する火花を利用した「打撃発火式」

「摩擦式」は縄文時代の火起こし体験などで見る、木の棒をくるくる回転させるアレ。火が起きるまでかなり時間がかかりました。

「打撃発火式」はそれに比べれば早く火が起こせたので、江戸時代にはこちらが普及していたそうです。

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いざ火を起こそうとなった時に用意するのは、

火打石
画像引用元:法輪堂
火打石。瑪瑙(めのう)、石英、黒曜石など硬度の高い石が使われました。写真は瑪瑙です。

火打ち金
画像引用元:バーチャル・ミュージアム
火打ち金。火花を発生させるための鋼鉄製の金属片。「火打ち鎌」とも。

火口(ほくち)
画像引用元:火打ち石屋のホームページ
火口(ほくち)。火花を受け火種にするためのもので、綿やガマの穂など燃焼性の高いものが使われました。

江戸版マッチ
画像引用元:火打ち石屋のホームページ
附木(つけき)。木っ端に硫黄(いおう)などを塗ったもので、簡単にいうと江戸版マッチ。


火の起こし方は、

江戸時代の火のつけ方(1.火花を受けるため、火口を火打石に乗せる)
1.火花を受けるため、火口を火打石に乗せる。画像引用元:JT
江戸時代の火のつけ方(2.火打石を火打ち金に打ち付ける。カチカチ)
2.火打石を火打ち金に打ち付ける。カチカチ。画像引用元:JT
江戸時代の火のつけ方(3.火花が発生したら火口に移し、やさしく息を吹きかけながら火種をつくる)
3.火花が発生したら火口に移し、やさしく息を吹きかけながら火種をつくる。画像引用元:JT
江戸時代の火のつけ方(4.火種から附木に火を移し、あとは灯芯などに火をつける)
4.火種から附木に火を移し、あとは灯芯などに火をつける。画像引用元:JT
なんかとってもたいへんそうですが、だいたい30秒ほどで着火できたそうです。

ちなみに、時代劇などで「おまえさん、いってらっしゃい」と奥さんが旦那さんの背後で火打石をカチカチやっているシーンがよくありますが、あれは厄除けのおまじないの一種。「切り火」といいます。

火口を使わないので発火する心配はありません。今でも芸者さんや落語家、下町の大工さんなど伝統を重んじる職業の人々は、出かける前にカチカチやっているそうです。

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