• 更新日:2017年5月5日
  • 公開日:2016年8月10日


おならパフォーマーもいた!?


おならを芸にまで昇華させ大人気を集めたパフォーマーもいました。名を霧降花咲男(きりふりはなさきおとこ)。なんとも風流な芸名です。のちに曲屁福平と改名したそう。

江戸時代中期、江戸は両国にさっそうとあらわれたこの花咲男、特技は曲屁というおならパフォーマンス。

おならで旋律を奏でるのは当たり前、おならによる犬や鶏の鳴き声のモノマネ、おならで歌舞伎や浄瑠璃の人気演目を一幕演じ切ったり、前転しながら「ぶうぶう」とおならをし水車を模す、など、にわかには信じがたい数々の神業で観客の度肝を抜いたそうです。

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しかもスゴイことに、花咲男に師匠などはおらず独学でおなら芸をマスターしたといいます。

この妙技に魅了されたひとりがこの方。


平賀源内の肖像画

平賀源内

江戸時代が生んだ奇才。エレキテルでおなじみの方です。

源内は花咲男のパフォーマンスを感激し、『放屁論』というおなら論まで書いてしまいました(ペンネームは風來山人)。一部を意訳しますと――

糞尿は肥料として万民を養うが、屁というのは放屁した本人がしばしお腹がスッキリするだけでなんの役にも立たない。

音がするけど太鼓や鼓のように傾聴するもんでもないし、匂いはすれど伽羅麝香(きゃらじゃこう)のように香として使えるわけでもない。

しかし、花咲男ときたら2寸足らずの尻穴から出る屁で歌舞伎や浄瑠璃の芝居を演じ、観客を”屁威光(閉口)”させる。これは本当に”屁柄者(手柄者)“だ

まさに絶賛。ちょいちょい入る“屁ギャグ”もいい味出してる。ちなみに『放屁論』は屁を論じたものですが、ふむふむと読んでいくと、最終的には社会批判という重いテーマに繋がっていきます

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カテゴリ:雑学、ネタ

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