• 更新日:2017年5月5日
  • 公開日:2016年2月15日


化粧水で素肌を美しく


白粉をきれいに見せるには素肌が美しくなければなりません。きめ細かな肌を目指し、江戸時代の女性たちもこだわりの化粧水でスキンケアを行っていました。

ヘチマ水や「花の露」といった手作りオーガニック化粧水を使う女性もたくさんいました。

化粧水「花の露」の作り方(『都風俗化粧伝』より)
『都風俗化粧伝』より
化粧水「花の露」の作り方。「蘭引(らんびき)」という器具で花の蒸留水をとり、そこにクローブなどの香草を混ぜて作るそう。

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ちなみに「花の露」という化粧水は市販もされており、江戸を代表する人気化粧水でいろんな店で同名の化粧水が売られていたようです。

市販された化粧水のなかで江戸時代後期に大ヒットしたのが、売れっ子作家・式亭三馬が自身の店で販売・製造した化粧水「江戸の水」です。

都会的で斬新なこの商品名は江戸の女性たちの心を鷲づかみ! さらに巧みなマーケティングが大ヒットの裏にありました。売れっ子作家だった三馬は、自身のヒット作『浮世風呂』のなかで、「江戸の水」をさりげなく宣伝したのです

化粧水「江戸の水」の広告が挿入されている『浮世風呂』の挿絵

『浮世風呂』の挿絵。画面奥をよく見ると、「江戸の水」の広告が!「おしろいのよくのる薬」と宣伝しています。

化粧水「江戸の水」の広告が挿入されている『浮世風呂』の挿絵(フォーカス)

前述した白粉「仙女香」にしてもこの「江戸の水」にしても、すでにこうした巧みな手法があったことがに驚きます。

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